宣伝会議賞の哲学

宣伝会議賞を通して、コピーライティングのあるべき姿を考えていきます。

課題分析 7.カスタムプロデュース

第55回宣伝会議賞課題分析シリーズ、第7回は・・・

 

7.カスタムプロデュース
BROOKSランニングシューズ
ミッドソールDNAのキャッチフレーズ

 

この課題、私も最初は誤解したのですが、
題材は「シューズ」ではなくて「技術」

そこに違和感を感じる人もいるかも。
技術そのものを買うわけじゃないんだし、
消費者目線になってないんじゃない?、と。

でも、いろいろと考えてみた結果として、
企業にはちゃんと明確な狙いがあると推測。

 

ここからは私の想像ですが・・・。

企業はおそらく、こう考えているのでは。

 

「機能が優れたシューズ」では弱い。
「技術が断然違う」で勝負しよう。

 

アメリカでシェア1位にもかかわらず、
どうやら日本市場では埋没気味らしい。
日本でのシェアの数字は確認できず。
ただ、5番手にも入っていないみたい。
その状況を脱する戦略あっての出題かと。

 

とは言いつつも、実際に取り組んでみると、
「シューズのコピー」か「技術のコピー」か
両者の間に明確な境界線は引きにくいとしても、
それでも、それは明らかに前者でしょ、はある

まずは、そういうのを避けることが必須
なんとなくのランニング自慢話とか、
ランニングで困ったあるあるネタとか。
また、技術に関連していればいいわけじゃない。
端的に言えないことが課題であるからには、
エピソード系はすべてダメだと思います。
そもそも「技術のコピー」にもなりにくいし。

 

では、技術の特徴は何かと言えば・・・

・全てのランナーに適応する
・異なる走り方にも適応する

これを端的な表現で印象に残したい。

 

また、せっかくランナーを選ばない以上、
ごく一部のマニアックな人だけではなく、
多くのランナーに広く認知されたい

 

さらに、いくら「技術のコピー」と言っても、
「非ニュートン流体」とかでは意味不明。
そこは、多くの人に伝わる表現が欲しい。

 

・・・というわけで、この課題については、
「分析」というよりも「理解」ってことで。

 

いかにも、応募者も審査員も誤解しそう・・・。

 

なお、こんな動画を発見しました。

https://www.youtube.com/watch?v=f2XQ97XHjVw

尺を気にしなくてもよいのであれば、
テレビCM(動画)はこういうことで。
でも、宣伝会議賞では出にくいですよね。
じゃあ、それ以外にどういうのが・・・?
テレビCMにしてもラジオCMにしても、
オムニバスになってしまいがちな気が。
それじゃつまんないと思いますが・・・。

 

明日は、「課題8.関電工」。