宣伝会議賞の哲学

宣伝会議賞を通して、コピーライティングのあるべき姿を考えていきます。

課題分析 12.牛乳石鹸共進社

第55回宣伝会議賞課題分析シリーズ、第12回は・・・

 

12.牛乳石鹸共進社
「カウブランド赤箱」を
フラッグシップブランドとして持つ
牛乳石鹸共進社の企業キャッチフレーズ

 

牛乳石鹸の歌」、知りませんでした。
牛乳石鹸 よい石鹸」は知ってたけど、
サウンドロゴだと思い込んでいました
時代に合ったものを、ってことでしょうか。

 

「企業キャッチフレーズ」といっても、
「赤箱」のイメージでいいはずです。
「フラッグシップブランド」ですから。

 

歌のメインフレーズに、ということで、
求められるのは、リズム感と普遍性

SKATに掲載されている作品には、
この両方を満たすものはほぼないはず。
何となく真似したものは、拒絶したい。

 

「リズム感」を具体的に考えてみると、
ラップにするわけじゃないでしょうから、
七五調やそのバリエーションみたいな、
そういうイメージでいいのかな?

何拍子を想定するかによる違いは?
トリッキーすぎると、親しみにくい。
4分の4以外だと、8分の6かな。

自分でいろいろ試してみた感じでは、
まあ、うまく音を伸ばしたりすれば、
何かしらリズム感があることばなら、
どっちでも乗せられないことはない。
でも、8分の6を選びたくなる気が。
新鮮で、やさしいものとなると・・・。

 

と、考えるうちに気付いたのですが、
私はどうも、曲の最後の部分の歌詞
を想定してしまっていたようです。
それだと、幅が狭くなりがちかも。
どうしても「収束」を意識するので。
意味の上でも、メロディーの上でも。

その手前の「サビの始まり」辺りで、
もっと「発散」を意識して作る方が、
意味やリズムの縛りを緩くできて、
提案価値が高いものが出来やすそう。

それで果たして、収束させられるのか?
いや、そこは何とでもなります、きっと。
いざとなったら、「さ、洗い流そ。」

 

「普遍性」の方について言えば、
個別的なエピソードは避けたい。
「姉ちゃん」は、ダメ。ゼッタイ。

 

「ずっと変わらぬ やさしさを。」は、
両方の条件を見事に満たしていますが、
これを変えるわけじゃなさそうなので、
これを補完するもの、と考えるべきか。
特に消費者側の想いを表現したものを。

 

ちなみに、一曲全部、詞を付けるとして、
企業名は入れなきゃいけないのかな?

牛乳石鹸」って入れようとすると、
リズムも音階も制約を受けそうだし、
現在の歌の記憶にも干渉されそう。
企業名は、別途サウンドロゴの方が。

 

明日は、「課題13.霧島酒造」。