宣伝会議賞の哲学

宣伝会議賞を通して、コピーライティングのあるべき姿を考えていきます。

課題分析 42.三井不動産リアルティ

第55回宣伝会議賞課題分析シリーズ、第42回は・・・

 

42.三井不動産リアルティ
カレコ・カーシェアリングクラブの会員が、
カレコ会員であることを自慢したくなるアイデア

 

まず、課題の趣旨はオリエンのポイント①を
課題を読んだ時点で、これは想定できました。

直接のターゲットは、「会員のみなさま」
これはどう解釈すればいいんだろう?
既存会員の満足度や定着率を高めたいの?
いやむしろ、会員が自慢したくなることなら、
新規顧客獲得にもつながるってことかな。

 

オリエンのポイント②もできれば意識したい。
ただし、サービスの詳細による差別化ではなく、
ブランディングにより近いでしょうか。

 

ただ、もし新規顧客獲得も狙うのであれば、
カーシェアリングになじみのない人にも通じる、
ある程度一般性のあるものの方がいいような。
一方、「クルマに乗ることの楽しさ」といっても、
マイカーやレンタカーにはない魅力は必要。

 

また、どういう広告に使うことを想定すれば?
グループ企業の顧客にDMを送るとかかな?

 

テーマは分かるけど、狙いを絞らないと、
方向性を決めるのがけっこう難しい・・・。

 

カーシェアリングの市場動向については、このサイトを。
https://www.carsharing360.com/special/market/1702.html

 

なお、カーシェアリングではないのですが、
「ノレル」というサービスのコピーが・・・

クルマを自由に着替えよう!

知らないと、似たものを出しちゃいそう。
上記のサイトによれば、カレコの特長のひとつは、
「カーラインナップが豊富」なことだそうですし。
まあ、そもそもジャンルがちょっと違いますから、
「ノレル」にはもちろん及ばないわけですが。
同じ視点なら、これを超えないと評価しにくい

 

ちなみに、宣伝会議賞もこういうコピーでいいと思う。
「家族でキャンプに行くのに、黒塗りの高級車に乗っていた。」とか、
そういう作者が「へへへ」と言ってる感じの妙な作り話じゃなくて
具体的なイメージを与えて自分事化してもらう狙いかもしれないけど、
狙いを達成できそうかを検討せずにバリエーションばかり作ってません?
「とにかく数を書く」姿勢が、「数を書きやすい」ものへの偏向に・・・。

 

なお、実際に会員になって乗った場合は、
「作品意図」に会員番号を書くように、
という指示がウェブで出ていたようです。
これは宣伝会議賞の審査のためではなく、
実際に使用することを見越してでしょう。

 

ただ、「個人の感想」というスタイルなら、
コピーっぽい文体にはしない方がいいかと。
とある広告で、こんな感じのコピーが・・・。

 

・・・した。・・・と思った。(何歳・男性/女性)

 

いや、あのね、商品の感想を言うのに、
一般消費者はそんな文体は使わないって!

わざとらしい作り話や感想ではなく、
楽しさが自然に伝わるものじゃないと。

 

CMも、都合よく作った感じの話になりがち。
いい発見いいコピーが必要になりそう。

 

あ、求められているものが分かったような・・・。

 

そうだ カレコ、行こう。

 

なんでもないです・・・。

 

明日は、「課題43.三菱電機」。