宣伝会議賞の哲学

宣伝会議賞を通して、コピーライティングのあるべき姿を考えていきます。

第56回宣伝会議賞 課題分析 43.ハピネット

「課題分析シリーズ」、第43回は、ハピネット

 

◆「実はあなたの役に立っています」は効くのか?

課題40の分析でも扱った、この論点。
本課題も、課題の構造が類似しています。
というわけで、ほぼ同じ内容ですが・・・。

この企業のこと、知って嬉しいですか?
私は正直、特に嬉しくはないですね。
無理にエピソード化されてもね・・・。

そりゃ、世の中の仕組み、知ってた方がいい。
でも、広告で押し付けられることじゃない
知ってほしいなら、面白く読ませてほしい。
あわよくば、拡散の期待が持てるものを。

「目的を達成する大喜利を推奨します。

 

◆ざっくりと

ここも、課題40と同じ考え方でいい。
認知度拡大の余地はますます大きい。
その余地をざっくり取りに行きたい
宣伝会議賞内部での差別化のために、
細部で違いを出すのは感心しません。

単純に、「エンタメ商材の中間流通」
それだけ覚えてもらえればいいのでは。

なお、企業ウェブサイトの「事業紹介」は、
一般消費者より、メーカーや販売店向け。
今回の課題には活かしにくいと思います。

 

◆キャッチフレーズの役割

事業内容の説明は、ボディーでいいのでは。
キャッチフレーズ単独でそれをやろうとすると、
スルーされがちなつまらないものになりそう。

さらに、課題40のJPRSの場合は、
「.jp」への結び付けを推奨しましたが、
本課題はいいアプローチが見つけにくく、
「フック」になるアイデアの比重が高い。

 

◆「目的を達成する大喜利」ならば・・・

これまた、課題40と同じ内容ですね。
ここから先は、もう分析不能に思えます。
出題企業にどれだけ興味が湧いてくるか、
もっと知りたくなるか、記憶に残るか。
「答え」を見てから評価するしかなさそう。

 

◆ただし・・・

価値訴求よりも認知度向上が目的なら、
圧倒的な名作さえ作れれば機能しそう。
これも広い意味での「大喜利」ですが、
笑わせるタイプとは違う、感動系とか。
最後にいいタグラインさえあれば成立。

JPRSの場合は、どちらかと言えば、
大過のない運用」がテーマになり、
感動系の圧倒的名作は生まれにくい。
エンタテインメント絡みの本課題なら、
そういうのを狙ってみてもいいかも。

この場合は、事業に入り込みすぎず、
エンタテインメントがもたらす幸せを。
あとは、各種商品が全国津々浦々に届く、
そんなイメージも入れられればなおよし。
CMなら、これも可能かもしれません。

 

次回は、「44.PR TIMES (Jooto)」。