宣伝会議賞の哲学

宣伝会議賞を通して、コピーライティングのあるべき姿を考えていきます。

第56回宣伝会議賞 課題分析 54.和田興産

「課題分析シリーズ」、第54回は、和田興産

 

◆「万能マンション自慢」禁止

宣伝会議賞でマンションの課題が出題されると、
「何がすごいか分からないがとにかくすごい」、
から派生した自慢話がよく続出しますよね。

そのマンションのよさを見つめるのではなく、
どのマンションでも使えそうな話を作っちゃう。
多くの場合、その話は蓋然性も一般性も低い
コピーライティングって、そういうことなの?
そういうのを何本も作れば上達するのならば、
怪しい宗教の勧誘の方がトレーニングになる。
消費者からますます敬遠されるだけでしょ。

ましてや、本課題の「ワコーレ」の場合は、
明確な設計思想があるマンションですよね。
どのマンションでもいい自慢話はありえない。

 

◆材料

企業ウェブサイトで見ておきたい主な情報を。

『ワコーレオーナーの声』
https://www.wadakohsan.co.jp/bunjo/wov.html

『プレミアム ユニークを語る』
https://www.wadakohsan.co.jp/adg/

ちなみに、CMはあまり参考にならなそう。

 

◆あくまでも「プレミアム ユニーク」

これがブランドのタグラインですし、
設計思想を反映しているはずですから、
原則的にはこれに沿ったものでないと。
まったく別の捉え方は考えにくそう。

基本的には、美意識へのこだわりですよね。
それから、神戸にまつわることもありかも。
ブランディングの課題ですし、ざっくりと。
それでも、明確なイメージを与えてほしい
細部には入り込みすぎない方がよさそう。

 

◆方向性

無理やりエピソードを作るのではなく、
「こんな想いで作りました」とか、
「こんな想いで選んでほしい」とか、
そんなメッセージが伝わるものでいかが?
その方が、嘘になりにくいと思います。

また、何らかのセリフにするとすれば、
「ブランド人格」との整合性を大切に。
そのセリフを言いそうな人は、ちょっぴり、
「プレミアム」で「ユニーク」ですか?

 

明日は、「クールダウン」。