宣伝会議賞の哲学

宣伝会議賞を通して、コピーライティングのあるべき姿を考えていきます。

第56回宣伝会議賞 課題分析 クールダウン

前回の「ご好評」を受けて今回も続けてきた、
「第56回宣伝会議賞課題分析シリーズ」
昨日、ますますの「ご好評」をもちまして、
54回にわたる本編が終了しました。

 

うーん、正直、書いていてつらかった・・・。
なかなか終わりが見えなかったこと以上に、
宣伝会議賞の現状と私が考える理想像との、
乖離を確認する作業になってしまったことが。
ただ、自分なりに区切りをつけられたし、
書いてよかったという充実感もあります。

内容も、これまでで一番よく書けたかな。
「メタ分析に踏み込む」という狙いも達成
頭にあった論点の多くを提示できました。

とはいえ、いくつか書き残したことも。
整理して書くには体力が足りないので、
以下に箇条書きにしておくと・・・。

 

・一次審査は出題企業に任せては?
 クライアント未承認作品を審査するこの賞は、
 他の広告賞とは審査体制も違って然るべき。
 一般になじみがない課題も増えてきているし。
 ある種の定型が通じにくくなるのもメリット。
 「コピーの生産者」であるコピーライターより、
 「課題解決」を求める出題企業が審査した方が、
 実はこれまでにないものが拾われやすいのでは。

・「コピーを見る目」はいつ育つのか?
 応募者はコピーのよしあしを判断できないが、
 審査員は判断できることになっていますよね。
 でも、応募者から審査員になる人もいるでしょ。
 アマチュアだけど、同等の結果を残している人も。
 学習なり養成課程なりキャリアパスのどの時点で、
 トレーニングをするのか、実際に力がつくのか?
 何か変化があるとして、それを言語化しているか?

・「クリエイティブディレクター(CD)」はいらないのか?
 宣伝会議賞においては、誰が「CD」なのか?
 応募者自身なのか、一次審査担当の審査員なのか?
 それとも、宣伝会議賞では「CD」が不要なのか?
 課題解決を目指すなら、重要な点のはずですが・・・。
 無能なCDの存在とも相関があるかもしれません。

 

・・・とまあ、書きたいことはありますが、
ここからは読者に考えてもらいましょう。
せっかく「ご好評」だったわけですし・・・。

 

このブログの「健康寿命」も残り少なくなり、
本格的な記事はこれが最後かもしれません。
あ、審査結果がよければ別ですけどね・・・。

価値を最大化するのがコピーライティングなら、
宣伝会議賞に積極的に関わるすべての人たちは、
宣伝会議賞の価値を最大化してみせてほしい
もちろん、その手段は「コピー」だけじゃなく。
そして、宣伝会議賞の価値を最大化することが、
課題の商品やサービスや企業の価値のみならず、
誰かの人生の価値や社会全体の価値を高めれば。
それと、中高生に見られて恥ずかしくないように。

 

あらためて、読んでくださった「多数」の皆様に、
大変な「ご好評」、ありがとうございました・・・。

 

明日は、第12回文化放送ラジオCMコンテスト、結果発表。