宣伝会議賞の哲学

宣伝会議賞を通して、コピーライティングのあるべき姿を考えていきます。

第56回宣伝会議賞 課題分析 44.PR TIMES (Jooto)

「課題分析シリーズ」、第44回は、PR TIMES (Jooto)

 

◆エピソードか一般論か

課題中のあるある的なエピソードか、
それとも一般論で気付きを与えるか。
本課題は第53回のサントリーの課題と、
この点で課題の構造が類似しています。

当該課題の一次審査通過作品では、
意外にあるあるネタは少なかった。
これはいい傾向だったと思います。

あるあるは、出題してまで作らなくても。
それに、1本単位では機能しにくそう。
それで結局どうなのかという本質の部分
そこをコピーにする方が価値が高そう。

本課題では、個々のエピソードだけでは、
大したことではないと受け取られそう。
多くの場面に該当してこそ効くのでは。

一般性がありつつ自分事化してもらえる
そういうのが理想ではないでしょうか。

 

◆ポジティブ側かネガティブ側か

ポジティブ側を推奨することが多いのですが、
この課題はちょっと微妙なような気がします。
いきなりポジティブすぎると共感しにくい。
逆に困りはてた感じも元気が出ないような。

表面的にポジティブかネガティブかではなく、
「ポジティブなメッセージを送る」と考えたい。
「効率化したいよね、サポートするよ」という。
問題の存在を認めつつ、解決へ前向きな姿勢を。

 

◆シンプル・イズ・ベスト

「業務効率化ツール」の課題ですから、
コピーで無駄にややこしくしないよう。
この点からも、長いエピソードは不向き。

 

次回は、「45.PR TIMES (PR TIMES)」。