宣伝会議賞の哲学

宣伝会議賞を通して、コピーライティングのあるべき姿を考えていきます。

課題分析 19.コンチネンタルタイヤ・ジャパン

第55回宣伝会議賞課題分析シリーズ、第19回は・・・

 

19.コンチネンタルタイヤ・ジャパン
コンチネンタルタイヤを知らないドライバーの方々に
「そうだ!コンチネンタルタイヤを履いてみよう!」
と思ってもらえるアイデア

 

今回の課題の中では、屈指の難題では。

ここまでに出てきた「難しい課題」は、
課題にどこか曖昧な所がある感じでした。
この課題は、曖昧ってわけじゃなくて、
人を動かすこと自体が難しい感じです。

(京都に行くノリで「そうだ」とはならない・・・。)

 

しかも私、車ですらよく分かりません。
ましてや、タイヤについては無知の極み

というわけで、まずは確認のため、
最低限のタイヤの基礎知識を・・・。

 

まず、新車を購入した際には当然、
既にタイヤが装着されているわけで、
これを「純正装着」と呼ぶんですよね。
同じ車でも複数のタイヤメーカーが供給。
が、購入者がタイヤを選ぶわけじゃない

タイヤ交換は、走行距離にもよるけど、
平均的には数年に一度、といったところ。
それとは別に、季節による履き替えも。

タイヤによって、性能はかなり違う
摩耗、グリップ、燃費、排水性能、等々。

性能が高ければ、それだけ値段も高い。
が、分かる人はちゃんと選んでいる

 

こんな感じで、大丈夫でしょうか・・・。

参考になったウェブサイトを2つ。

http://tire-navigator.com/archives/6335/
http://www.bridgestone.co.jp/blog/20161203.html

 

さて、では、どうやって人を動かすか。

まず、ターゲットは絞るべきでしょう。
オリエンで明示されたのは妥当でしょうね。
積極的に変える必要を感じない人も多そう。
車とのマッチングも大きそうですしね。

 

おおまかな方向性としては・・・

・技術力で車マニアへの認知度を上げる
輸入車とのマッチングで訴求する

といったところでしょうか。

 

競合を作り話で貶めるのは厳禁。
「別のタイヤを履いたら事故」とか。
「ありえなくはない」ではダメ。
消費者のつぶやきの形にしても、
それを企業が広告で使えますか?
コンチネンタルの安全性への努力、
みたいな形でなら語れるとしても。

そもそも、実験環境でなければ、
本当に公正な比較はできないはず。

 

この課題のキャッチフレーズは、
ボディーを読ませることに徹して
企業側の自信の表明でいいのでは

例えば、タイヤがいかに重要かを訴え、
その結果として自信が伝わる、みたいな。

新車装着率とかアワードの受賞歴とか、
それをややこしく言ってもしょうがない。
それはボディーで普通に言えばいい。

 

CMは、散漫な説明になりがちな気が。
それをどう避けるか、イメージが湧かない。

 

明日は、「課題20.サンゲツ」。