宣伝会議賞の哲学

宣伝会議賞を通して、コピーライティングのあるべき姿を考えていきます。

第56回宣伝会議賞 課題分析 20.ジャパンホームシールド

「課題分析シリーズ」、第20回は、ジャパンホームシールド

 

◆出題企業と生活者の関わり方

企業ウェブサイトの情報から判断すると、
私の理解では、こういう関係になります。

本社ー支店・営業所ーFC加盟店ー登録事業者ー生活者

オリエンのポイント1の「住宅会社さま」は、
ここでは「登録事業者」に相当するようです。

「住宅会社さまに事業支援サービスを提供」、
とあるので、住宅会社が直接の顧客らしい
「地盤調査」や「構造設計」は特にそう。
「建物検査」は、生活者が依頼するのかな。

 

◆企業広告かサービス広告か

うーん、どっちか、私は確信はありません。
そういう区別をしていない可能性すらある。

 

◆企業広告のような・・・

ただ、どちらかと言えば企業広告っぽい。

今回出題されている企業広告の課題には、
人材確保を意識したものが多いですけど、
この課題では特に言及されていません。
とはいえ、そっち系の狙いもあるのかも。

また、課題にある「広く」というのは、
「一般の生活者に広く」ってことでしょ。
「登録事業者向け」ではなさそうですし、
「既存・潜在顧客」とも違うニュアンス。
サービスを直接売る目的ではないような。

 

◆サービス精神を

オリエンのポイント1には、こうあります。

 堅苦しい表現に偏りがちな私たちの代わりに、
 当社の魅力を自由に表現してください。

これを読んでも、企業広告のような気が。
もしそうなら、課題7や課題12と同様、
これは真に受けるべきだと考えています。
とにかくまずはスルーされないように。

 

◆個別のサービスは?

「一つひとつのサービスを表現するものから」
とオリエンのポイント4にはありますね。

企業広告の課題と解釈するのであれば、
個別のサービスを取り上げたとしても、
それを直接売ろうとする感じではなくて、
そのサービスを提供する意義に基づいて、
出題企業がどんな存在なのかを提示したい。
受け手のどんな幸せを願っているのかを。
この場合は、脅すのは絶対ダメでしょうね。
リスクは事実であって、企業人格ではない。

サービス広告の課題と解釈すれば?
この場合は、どのサービスを選ぶか。
「地盤調査」や「構造設計」を選ぶと、
生活者向けか住宅会社向けか不明に。
「建物検査」を選んだ方がよいのでは。

 

次回は、「21.セメダイン」。