宣伝会議賞の哲学

宣伝会議賞を通して、コピーライティングのあるべき姿を考えていきます。

2018-01-01から1年間の記事一覧

第56回宣伝会議賞 課題分析 26.大和リース

「課題分析シリーズ」、第26回は、大和リース。 ◆言っといてや! 課題にはない「企業ブランド全体を」、そこは事前に主催社がチェックして、課題に明記するようにしてもらいたい。それが想像できる課題もあるけれど、この課題はむしろ逆を想像しがちでは。…

第56回宣伝会議賞 課題分析 25.大和証券

「課題分析シリーズ」、第25回は、大和証券。 ◆あくまでも「背中を押す」 まずは、この大前提をしっかり確認したい。「資産形成の必要性は感じつつも」ですよ。資産形成の必要性を言っても効きにくい。 本課題では明示的に指定されていますが、そうでなく…

第56回宣伝会議賞 課題分析 24.大同メタル工業

「課題分析シリーズ」、第24回は、大同メタル工業。 ◆一般論に逃げない 課題の性質は、前回の大同特殊鋼に類似。その一次審査通過作品を見てみると、「知られていないが役に立つ」とか、「実は身近な所で使われている」とか、「いろんな未来の可能性がある…

第56回宣伝会議賞 課題分析 23.大成有楽不動産販売

「課題分析シリーズ」、第23回は、大成有楽不動産販売。 ◆訴求点 大まかに言えば、「ワンストップサービス」。あとはそれを、どういう観点から捉えるか。 課題やオリエンのキーワードで言えば・・・・グループ力・一生涯とお付き合い・最適な暮らし方は何…

第56回宣伝会議賞 課題分析 22.ソニー損害保険

「課題分析シリーズ」、第22回は、ソニー損害保険。 ◆セゾン保険の課題との違いは? 前回までは、セゾンの自動車保険の課題が。この課題と、どれくらい違いがあるのか。「代理店型に対するダイレクト型の優位性」、という意味で、ポイントはほぼ同じかと。…

第56回宣伝会議賞 課題分析 21.セメダイン

「課題分析シリーズ」、第21回は、セメダイン。 ◆出題に拍手 まずは、出題の仕方に拍手を送ります。どうすれば最高の成果を上げられるか、考え抜いた結果ではないでしょうか。 ◆過去作の改変は・・・ 続けて似た課題が出題されていることもあり、一次審査…

第56回宣伝会議賞 課題分析 20.ジャパンホームシールド

「課題分析シリーズ」、第20回は、ジャパンホームシールド。 ◆出題企業と生活者の関わり方 企業ウェブサイトの情報から判断すると、私の理解では、こういう関係になります。 本社ー支店・営業所ーFC加盟店ー登録事業者ー生活者 オリエンのポイント1の「…

第56回宣伝会議賞 課題分析 19.清水建設

「課題分析シリーズ」、第19回は、清水建設。 ◆ロボットとの協働自体/派生するメリット ロボットとの協働自体の魅力を描くか、そこから派生するメリットを描くか。 ◆派生するメリットの場合 こっちは、典型的には時短でしょうかね。課題でも触れられてい…

第56回宣伝会議賞 課題分析 18.JVCケンウッド

「課題分析シリーズ」、第18回は、JVCケンウッド。 ◆『会社四季報』のすすめ 今回は、企業広告の課題が多いですね。宣伝会議さんの努力もあるでしょうが、人材不足の影響も反映されていそう。だとすれば、この傾向は続くかも。 出題された企業の現状を知る…

第56回宣伝会議賞 課題分析 17.サントリー

「課題分析シリーズ」、第17回は、サントリー。 ◆ブランドイメージとの整合性 既存のブランドイメージとの整合性は必要か?宣伝会議賞が「試作の場」であるとすれば、一般論としては、必要とまでは言えない。まったく違う方向性を試してみてもいい。製品と…

第56回宣伝会議賞 課題分析 16.サンゲツ

「課題分析シリーズ」、第16回は、サンゲツ。 ◆「Joy of Design デザインするよろこびを」 このブランドコンセプトにつながるものを。オリエンのポイント3の表現を借りれば、「心やライフスタイルを豊かにする」。何かを指摘する感じのものは物足りない。…

第56回宣伝会議賞 課題分析 15.沢井製薬

「課題分析シリーズ」、第15回は、沢井製薬。 ◆現在の企業イメージ これはきっと、課題にある通りでしょうね。「高橋英樹さん」と「ジェネリック医薬品」。「あなたや若い方々」も、そうでしょう。「そこから受ける印象は」と問われれば、何か答えようと思…

第56回宣伝会議賞 課題分析 14.サマリー

「課題分析シリーズ」、第14回は、サマリー。 ◆具体的な用途ありき 「実際に使ってもらえるような」の解釈は?言われなくても、本来はそういうものでは?一般論としては、目的を達するコピーにも、いろいろな種類があると思っていますが、この課題において…

第56回宣伝会議賞 課題分析 13.さくらインターネット

「課題分析シリーズ」、第13回は、さくらインターネット。 ◆サービスの概要とプランごとの違い まずは、サービスの概要を一言で言えば、それなりのホームページやブログなどを、比較的安く簡単に作れるサービス、かな。 無料ブログよりは体裁に工夫ができ…

第56回宣伝会議賞 課題分析 12.構造計画研究所

「課題分析シリーズ」、第12回は、構造計画研究所。 ◆特定の事業か企業全体か? 今回出題されているいくつかの課題では、「特定の事業/ブランドに偏らない」、という指示がオリエンで出されています。 本課題でも、明示的な指示こそないものの、「企業全…

第56回宣伝会議賞 課題分析 11.工学院大学

「課題分析シリーズ」、第11回は、工学院大学。 ◆「思わず志す」ものなのか? まあ、そういうツッコミもあるでしょうが、オリエンのポイント1にもあるように、「きっかけに繋がるような」ってことで。 ◆ターゲットの具体像は? 「女子高校生全般」を想定…

第56回宣伝会議賞 課題分析 10.クレディセゾン

「課題分析シリーズ」、第10回は、クレディセゾン。 ◆出題の意図 この課題を見た当初の私の解釈では、ポイント運用そのものの利用拡大より、それを「てこ」にカード決済を増やす、それが真の狙いだと考えていました。実際、そういう狙いは背景にありそう。…

第56回宣伝会議賞 課題分析 9.グルメ杵屋

「課題分析シリーズ」、第9回は、グルメ杵屋。 ◆そば以外は? 店舗の立地や時間帯にもよるでしょうが、私が平日の昼間に行ってみた店舗では、カレーとかをけっこう推してました(笑)。でも、わざわざ宣伝会議賞に出題して、カレー推しのコピーやCMはなし…

第56回宣伝会議賞 課題分析 8.霧島酒造

「課題分析シリーズ」、第8回は、霧島酒造。 ◆そのままじゃダメですか? 課題を見たときに、最初に思ったのがこれ。 一旦、宣伝会議賞での評価はさておくとして、「本格焼酎は、糖質ゼロ・プリン体ゼロ。」、これ自体をキャッチフレーズにしてはどうか?企…

第56回宣伝会議賞 課題分析 7.京セラ

「課題分析シリーズ」、第7回は、京セラ。 ◆目的を明確に オリエンのポイント3にもあるように、「制限は特にありません」とのこと。 つまり、何をやってもいいのだけれど、どんな変化を起こそうとしているのか?、そこは応募者側が設定しなきゃいけない。…

第56回宣伝会議賞 課題分析 6.牛乳石鹸共進社

「課題分析シリーズ」、第6回は、牛乳石鹸共進社。 ◆「赤箱」とはまったく別物 「やさしさ」という共通項こそあれど、古くからある「赤箱」とは正反対の、「これまでになかった感じ」だし、「泡」という明確な訴求点もあるし、ターゲットも明らかに違いがあ…

第56回宣伝会議賞 課題分析 5.キヤノンマーケティングジャパン

「課題分析シリーズ」、第5回は、キヤノンマーケティングジャパン。 ◆「スマホで写真」を否定するだけでは・・・ 競合は、いわゆる競合よりも、スマホ。となると、そっちをけなしたくなりそう。でも、スマホがダメならレンズ交換式、とは簡単にはならないこ…

第56回宣伝会議賞 課題分析 4.キッコーマン

「課題分析シリーズ」、第4回は、キッコーマン。 ◆ターゲットは海外の人? オリエンを見て、びっくりしました。「海外の方にどうお伝えするか」。課題からはまったく想像できません。が、ここまで明示的に書かれれば、そういう前提で応募・審査すべき。 ま…

第56回宣伝会議賞 課題分析 3.カクイチ

「課題分析シリーズ」、第3回は、カクイチ。 ◆ホースをまだ使っていない人に ホースって、すでにある場合も多い。頻繁に買い替えるものでもないので、まだ使っていない人をターゲットに。 オリエンのポイント2の例について。前半の「毎日使われている」に…

第56回宣伝会議賞 課題分析 2.OpenStreet (HELLO CYCLING)

「課題分析シリーズ」、第2回は、OpenStreet (HELLO CYCLING)。 ◆普通に言えば伝わることも・・・ 借りる場所と返す場所が別でもいいとか、それ自体は、普通に言えば伝わりそう。というか、「シェアサイクル」と言えば、多くの人は想像できそうな気もします…

第56回宣伝会議賞 課題分析 1.オージス総研

「課題分析シリーズ」、第1回は、オージス総研。 ◆あくまでも「未来」 「未来」をどう解釈するかが最初の分岐点。 課題とオリエンから総合的に判断すれば、既存の用途を伝えたいわけじゃなさそう。 ただ、課題の主文言には、「未来」はない。オリエンのポイ…

第56回宣伝会議賞 課題分析 ウォーミングアップ

前回の「ご好評」に応え、今回もやります。第56回宣伝会議賞、課題分析シリーズ。明日から、感動の2×27連投の予定です。 以前のブログも合わせると、3回目なので、既存の読者にとっては繰り返しになりますし、新規の読者が増えている兆候はありません…

第12回文化放送ラジオCMコンテスト 聴戦ガイド クールダウン

昨日で本編が終了した、「聴戦ガイド」、お楽しみいただけましたでしょうか? 最終的には「アイデア次第」でしょうし、自分の応募作を明かせない現時点では、迫力を欠いてしまうことは否めません。 ただ、自分なりに収穫はありました。特に、「反応」を描く…

第12回文化放送ラジオCMコンテスト 聴戦ガイド 15.川口技研

「聴戦ガイド」、第15回は、川口技研。 ◆何の会社かぐらいは想像できるように この企業、知らない人の方が多いのでは。ホームセンターの常連客ならともかく。「暮らしに役立つ住宅関連製品」ぐらいの、大まかな商品ジャンルは伝わるようにしたい。できれば…

第12回文化放送ラジオCMコンテスト 聴戦ガイド 14.カチタス

「聴戦ガイド」、第14回は、カチタス。 ◆この課題はなぜ難しいのか 同社からの出題は、今回で4年連続。一見すると期待できそうな課題なのに、まだこれといった作品が出ていない。それはなぜかと考えてみたのですが、次に挙げる点が絡んでいるのでは。 ・…